肋間神経痛の症状と診断。何科で受診?

肋間神経痛(intercostal neuralgia)は背中や胸の、激しい痛みが特徴で、背中の脊椎から肋骨に沿った線上のどこかに発生するが、胸の中心部付近が痛む場合もあり、狭心症などの心臓病ではないかと青くなる方も多い。何らかの動作に伴う突然の痛みの場合もあるが、心当たりのある動作が無く、突然突き刺さるような激痛に襲われることもあり、身体的な苦痛はもちろん、また起こるのではないか、大病のサインではないか、といった精神的な苦痛も大きい。インターネットで検索すると体験談なども記載されているが、人によって症状、原因、重症度は違うし、かえって不安になる場合もあるので、できるだけ早く病院で受診することをお勧めする。何科を受診すべきか?肋間神経痛の原因は様々であり、そもそも痛みの原因が肋間神経痛かどうかも素人判断では危険である。正確な診断を受けるためにも、肋間神経痛に限ったことではないが、総合内科(総合診療科)で、初期診察した後で、指示に従って専門の医療科で診てもらうのがよい。肋間神経痛と判断された場合でも、想定される原因によって受診する科が変ってくる。通常は内科か整形外科。

肋間神経って何?痛みの原因は?

肋間神経は、背骨の胸椎の間から出て、肋骨の間を肋骨に沿って走る神経で、胸の中央部まで達しており、胸部の筋肉や、腹筋、横隔膜の一部を動かす運動神経や、背中から胸にかけての皮膚感覚などをつかさどる知覚神経に分類される。肋骨と肋骨の間を走る神経なので肋間神経と呼ばれる。呼吸する際は、この運動神経が深く関わるため、肋間神経痛では呼吸動作に伴って痛みが発生する。胸部の痛みの場合は、狭心症、心筋梗塞、胸膜炎などもあり、また肋間神経が痛みを感じているとしても痛みがある部分に異常があるとは限らないので、慎重な判断が必要である。肋間神経痛の場合の痛みの原因は、腫瘍や胸部の内臓、胸膜、肺、気管等の感染症などもあるが、動きに関係なく痛みがあったりするので診断がつきやすい場合もある。なかなか消えない背中の痛みがある場合は、その他の内蔵(胃、すい臓、脾臓、胆嚢、肝臓など)の疾患の場合もある。また、ウイルス感染として、帯状疱疹に伴って発生する肋間神経痛もある。その他、骨の変形や外傷、骨折、椎間板ヘルニアなど骨のずれや、ストレスによっても発生する。いずれも専門家の正しい診断が必要である。

肋間神経痛の治療

原因によって治療は異なるが、まずはもとになっている病気または怪我の治療を基本に行う。根本の治療が終わっても、肋間神経痛が残る場合があり、その場合は整体や鍼などの治療も効果がある。鍼と超音波を併用することにより、さらに効果があがったことも報告されている。これらは、東洋医学であるが、西洋医学としては、麻酔外来のある病院で、局所麻酔を肋間神経に注射する神経ブロックを行う。肋間神経痛で炎症が見られる場合は、ステロイドも併用される場合がある。そこまで重症でない場合は、湿布を貼る程度しか行われないため、しつこい痛みには、東洋医学、漢方での治療を試みるとよいだろう。特に、肋間神経痛の原因が、背骨や胸椎のずれに起因する場合は、東洋医学による治療が効果的である。背骨の胸椎の横突起と肋骨頭は、背骨と肋骨の接点になっているため、胸椎がずれていると、肋骨も肋骨頭を介してひずむため、肋間神経痛の原因となる。したがって、胸椎から頚椎にかけての矯正を整体で行えば、症状の改善が期待できる。

Copyright © 2007 肋間神経痛には、正確な診断が重要。整体、鍼、超音波も有効。

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